歯の構造と虫歯のでき方

歯に関するブログ 2023年11月06日(月)

こんにちは!
歯科医師の渡辺です 😀

皆さん知っていましたか?
歯は体の中で最も硬い組織で、鉄よりも硬いんです。

治療で歯を削る時はそれより硬いものじゃないと削れないので、
実はダイヤモンドが入ったバーを使っているんですよ!

 😉 クリニック中のダイヤモンドポイントのダイヤを集めたら
どれくらいの大きさになるんだろう笑

今回はそんな歯の構造とむし歯のでき方をお伝えしていきたいと思います!

 

歯の構造と虫歯のでき方

◎歯の構造歯は3層に分かれており、
1番外の層をエナメル質、その内側を象牙質、さらに内側を歯髄と言います。

まずはそれぞれの層の特徴を紹介したいと思います。
歯の構造 エナメル質 象牙質

エナメル質

ハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムでほとんど(97%)作られており、
この層が最も硬いです。

 

 

象牙質

この層はハイドロキシアパタイト70%の他に
コラーゲンなどの軟らかい組織が含まれています。

硬いだけだと割れてしまうので、しなるような働きがあります。

 

 

歯髄

いわゆる歯の神経です。
1番内側で守られている層になりますね。
エナメル質、象牙質がハイドロキシアパタイトという
無機質が多くを占めていたのに対して、
歯髄はコラーゲンの繊維と血液で満たされています。

 

虫歯のでき方

皆さん虫歯がどうやってこの硬い歯を壊していくか知っていますか?
私は子供の頃はなんとなく虫歯さんがバリバリ食べていくイメージがありました笑

実際には細菌が直接的に歯を壊すのではなく、
細菌が口腔内のプラークをもとに酸を作り出して、歯を溶かしているそうです。
体の中で1番硬い組織の歯ですが、残念なことに酸には弱かったんですね・・
歯の断面図 虫歯になる流れ 虫歯

むし歯になる流れとしては、

食べかす(細菌のエサ)がある

むし歯の細菌が活性化し酸をつくる

酸で歯の表面が溶かされる(脱灰、軟化)

溶かされて歯の構造が少し崩れる

崩れた隙間に色素がはいる(着色)

さらに溶かされて大きく構造崩れる

大きくなった隙間に細菌が入る(細菌侵入)

 

つまりむし歯の細菌が先頭を切って歯を壊すのではなく、

サイズの小さいもの順に酸(H+)

色素(細菌由来や口腔内従来のもの)

細菌

の順で入り込むんですね。
これを繰り返してむし歯は広がっていきます。

 

長時間歯磨かないでいたり、おやつやジュースをダラダラ食べたりすると
細菌が酸を作って歯の構造が崩れやすいです。

 

口腔内を酸性の環境下に長時間晒さないためにも、
まずは適切な歯磨きをしてむし歯の餌を作らないようにしていましょう!!
定期健診や歯の治療のご予約はこちらからどうぞ! 😀

参考資料
厚生労働省 e-ヘルスネット 虫歯の特徴

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-001.html