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良い入れ歯とは 歯を入れる目的

歯に関するブログ 2023年06月06日(火)

こんにちは。
登戸クローバー歯科・矯正歯科の津野田です。
今回は皆さんに入れ歯(義歯)とその良し悪しについてのお話をさせて頂きたいと思います。

この話題を取り入れた経緯を軽くお話しすると、

以前入れ歯を新製した患者さんから、

「この入れ歯でごはんが上手く食べれないんだよね・・・」

と言われました。

調べてみると、入れ歯の適合は特に問題もなく、
かみ合わせもそこまで悪くありませんでした。

しかし入れ歯を入れて咬んだ時に「高い感じがする」とのことだったのです。
それを受けて、患者さんに満足していただける「良い入れ歯」とは何か
改めて検討しましたのでその内容を一部紹介させて頂きます。

 

 

入れ歯を入れる目的

 

まず入れ歯を入れる目的は当然ながら食事をうまくできるようにすることです。
その他発声などの目的を果たす場合もありますが、一番大切なのは

食事のために「噛める」ようになることです。

そのために義歯(入れ歯)に必要とされる要素がいくつかあります。

 

噛める 笑える 食べれる

 

入れ歯が安定してお口の中に装着できていること。

 

まず1つ目についてですが、

入れ歯がお口の中で食事中や会話中に動いてしまうなどして
安定しないようであれば使いものになりません。

したがってこの条件は最低限必要な条件です。

これができていない入れ歯は良くないというよりも「使えない」入れ歯に当たりますので修理などが必要でしょう。

 

かみ合わせに問題がないこと

 

2つ目が、かみ合わせに問題がないことです。

ひとつに「問題がない」といっても、
かみ合わせをよくするためにはいくつかの要素が複合的に絡んでおり、
そのうち一つでもできていないと「良い入れ歯」とは言えないのです。

具体的には、

「左右で均等な力で噛んでいる」

「噛んだ時の高さが自然な高さになっている」

「前歯や一番奥の歯で強く噛んでいない」

「噛んだ時に顎が違和感のある位置に誘導されていない」などです。

とくに今回患者さんから申し出があった
「噛んだ時の高さが自然であるか」についてですが
これは特に総入れ歯において重要な要素になってきます。

 

総入れ歯とは

 

総入れ歯とはすべての歯がない方に入れる入れ歯のことです。

この場合入れ歯がお口の中でどの位置で噛みあうようにするのかを一から決める必要があります。

入れ歯の高さが高すぎると口を閉じたときに非常に違和感があり
食べ物をうまく噛むことができません。

逆に低すぎても食べづらく、加えてお顔の見た目的にも良くありません。

そのためお顔や顎の特徴から考慮して1から作る総入れ歯で良い入れ歯をつくるのは
さらに難易度が上がります。

また、先ほどの噛める入れ歯の条件で「自然な」とか「違和感のない」といった曖昧な表現をしましたが、
その理由は教科書に習って入れ歯を作っても最終的には患者さんがその良し悪しを判断するため、
一概に「こうすれば絶対に大丈夫」という確信がないからです。

大事なのは実際に使えるかどうかであるため、
患者さんに100%の完成度の入れ歯をお渡ししてそこで終わりではなく、
入れ歯を入れて食事ができたかなどのフィードバックと調整が必ず必要になってきます。

 

最後に

 

入れ歯というのは取り外しをして微調整ができる分、
患者さんによりご満足いただけるものを提供することが大切です。

装着した時は良いと思っても実際にその入れ歯がその人の食生活に合ったものでなければありません。

したがって良い入れ歯とは患者さんに実際に使っていただいた感想を伺い、その言葉や様子から
意図を汲み取って的確に調整ができた、その人に“合う”入れ歯といえます。

そうした患者さんとのやり取りを大事にして今後の診療に励んでまいります。