非抜歯矯正の症例

歯に関するブログ 2023年10月17日(火)

こんにちは。歯科医師の鈴木志野です。

今回はブラケット矯正の実症例をつかって当院で行っている非抜歯矯正を説明したいと思います。

症例ケース

年齢:50歳

性別:男性

主訴:上の前歯のガタガタが気になる

診断:前歯の叢生 右側二級咬合 

治療方法:ブラケット矯正

治療期間:1年1ヶ月(通院15回

治療費用:773000円(矯正基本料+月の調整量+リテーナー費)税込

 

初診時の状態です

 

右上の前歯が内側に倒れて一本のみ反対咬合になっています。

また上下共に歯列幅がせまくV字型弓といわれる状態です。

また左の噛み合わせは正常ですが右の歯に関しては奥歯の噛み合わせが上の歯が半分ずつ前にでている二級咬合とよばれる状態です。

この写真から分かる問題点は5つあります。

右上の2番目が内側に倒れていて、3本の歯が重なりあって内側に閉じ込められている

上下の歯が並んでいる歯列がV字型になっていること。きれいな歯並びは楕円形でU字型です。

奥歯がすべて前に倒れている

右側の奥歯の噛み合わせが一本分前にでている(これにより前歯のスペースがなくなり叢生が生じています。)

写真ではわかりませんが、レントゲンで親知らずが4本ある状態

患者さんの希望はできるだけ非抜歯での矯正したいとのことでした。

一般的な矯正であれば抜歯矯正になりますが当院の矯正であれば上記の問題点を治療することで非抜歯で治すことが可能です。

そこで4本の親知らずに関してはレントゲンにより傾いていること、また奥歯を奥に動かすときに引っかかってしまうのでお口で見えている歯は抜かずに親知らずのみ抜歯し矯正をスタートしました。

矯正を初めて3カ月後

 

矯正を初めて3ヶ月の写真になります。

下の歯並びはこの段階でかなりきれいになったのがわかると思います。

右上の2番目の歯は奥に閉じ込められていたためこの段階ではまだ内側にいます。

上下歯列幅を広がっています。

本来だと歯並びをよくすると前歯も前に出てしまうのですが、親知らずを抜いていて、かつ奥歯を奥に動かしているおかげで前歯は大きく前に出ず、全体的にバランス良く広がってくれました。

矯正を初めて5カ月後

 

矯正を始めて5ヶ月の写真になります。

さらに2ヶ月たったお写真になります。

上の前歯に隙間ができて歯がきれいに並んだことがわかると思います。

上下別々にみると矯正前と比べて綺麗になりました。

しかし矯正は見た目の問題点だけではなく上下の噛み合わせも大切です。

この段階の残された問題は

奥歯が噛んでいるのに関わらず上下の前歯に

隙間がある

上の歯の幅が左右でみると対象ではない

右側の噛み合わせがまだ一本対二本で噛めていない

そこでゴムメタルというワイヤーを使い上下の噛み合わせを左右で整え、噛むように調整していくことにしました。

矯正を初めて7ヶ月後

 

矯正を始めて7ヶ月の写真になります。

ゴムメタルを使い始めて2ヶ月の写真です。

前歯が噛めるようになりました。

矯正前は左右の幅にズレがありましたが、バランスよく左右均等になりました。

奥歯の噛み合わせも一本対二本で噛めていていい状態です。

この状態でもいい状態ですがこの後さらに細かい修正をしていきます。

矯正終了後

 

矯正終了後の写真です。

ワイヤーを外した状態になります。

 

歯並びも噛み合わせもすごくきれいになり一年1ヶ月かかった矯正が終了しました。

矯正前の叢生(ガタガタ)はとれ、奥歯の噛み合わせは一本対二本で噛めている一級(理想の噛み合わせ)です。

最後は前歯の裏側に舌側ワイヤーをつけて、寝る時だけ使うリテーナーを使っていただくことになりました。


いかがだったでしょうか?
歯並びや噛み合わせでお悩みでしたら是非矯正相談にいらしてください!!
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