顎関節症について
先日、院内で「顎関節症(がくかんせつしょう)」についてのランチミーティングを行いました。
顎関節症は、患者さんからもご相談をいただくことが多い症状の一つです。
「口を開けると痛い」
「カクカク音が鳴る」
「口が開きにくい」
このようなお悩みを感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のランチミーティングでは、顎関節症の基本的な考え方や、どのように対応していくべきかについて、皆で改めて確認しました。
顎関節症は“特別な病気”ではありません
まず確認したのは、顎関節症は特別な病気というよりも、顎や筋肉にさまざまな症状が現れる「状態の総称」であるという点です。
そして重要なのが、多くの場合、時間の経過とともに自然に軽快することもあるということです。
そのため、必要以上に心配しすぎたり、いきなり大きな治療を行うのではなく、まずは体に負担の少ない方法から対応していくことが大切とされています。
症状のタイプによって対応が変わります
顎関節症といっても、実はいくつかのタイプに分けて考えられます。
例えば、
・筋肉の疲れやこりが原因のタイプ
・関節に炎症が起きているタイプ
・関節の中のクッションの動きに問題があるタイプ
・関節自体に変化が起きているタイプ
などがあります。
今回のランチミーティングでは、それぞれのタイプごとに「どのように考えて、どのように対応するのか」を整理しました。
同じ「顎が痛い」という症状でも、原因によって適した対応が異なるため、正しく見極めることが重要です。

まずは“無理をしないこと”が大切です
顎関節症の対応で共通して大切なこととして、
・無理に大きく口を開けない
・硬いものを控える
・顎に負担をかけすぎない
といった、日常生活での注意点があります。
また、軽い運動として、無理のない範囲でゆっくり口を開ける練習を行うことも有効とされています。
ただし、「痛いのを我慢して頑張る」のではなく、あくまで負担のない範囲で行うことがポイントです。
マウスピースは“必要な場合に使うもの”です
顎関節症と聞くと、「マウスピースを作るのかな?」と思われる方も多いかもしれません。
今回のランチミーティングでも確認しましたが、マウスピース(スプリント)は有効な場合もありますが、すべての方に必要というわけではありません。
症状や原因に応じて適切に使用することが重要であり、作製した後も調整や経過観察が大切になります。
大切なのは“日常の習慣”です
今回のランチミーティングで特に印象的だったのは、日常の習慣が症状に大きく関わっているという点です。
例えば、
・無意識に歯を合わせている時間が長い
・ストレスで噛みしめてしまう
・姿勢や生活リズムの影響
こうした積み重ねが、顎への負担につながることがあります。
そのため、治療だけでなく、普段の生活を見直すこともとても大切です。
気になる症状があればお気軽にご相談ください
顎関節症は、多くの場合は大きな治療をしなくても改善していくことが期待できる症状です。
しかし、
・痛みが続いている
・口が開きにくい
・日常生活に支障がある
といった場合には、適切な診断と対応が必要になります。
当院では、今回のランチミーティングで学んだ内容をもとに、患者さん一人ひとりの状態に合わせた対応を大切にしています。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
今後も、院内での学びを日々の診療に活かしながら、皆さまに安心して通っていただける環境づくりに努めてまいります。
登戸クローバー歯科・矯正歯科
歯科医師 稲田英里子


