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 小児の咀嚼・嚥下機能の評価と支援

歯に関するブログ 2026年08月26日(水)

2026年6月から口腔機能管理の算定が改定され、評価項目が精査されました。特に咀嚼機能に関するC1〜C6の評価項目は、少なくとも1つを含むことが必須となります。

咀嚼機能の評価項目(C1〜C6)

1. C1 歯の萌出遅延:乳歯で平均より6カ月以上、永久歯で1年以上の遅れを「遅延」と判断します。

2. C2 歯列・咬合の異常:反対咬合や上顎前突などを確認。一歯でも咬合異常はリスクとなるためチェックが必要です。小児矯正(ムーシールド等)での介入例もあります。

3. C3 咀嚼に影響するう蝕:大きな虫歯や歯冠崩壊は咀嚼機能を低下させます。

4. C4 強く噛み締められない:咬筋・側頭筋の隆起が不十分な場合を評価します。

5. C5 咀嚼時間・回数:嚥下まで1分超、または咀嚼回数が5回未満は異常の目安です。25〜30回を目標に設定することが有効です。

6. C6 偏咀嚼:痛みや癖による片側噛みを是正します。デンタルガムを用い、左右均等に噛む意識付けから始めます。

嚥下機能の評価と支援

乳児嚥下の残存: 4〜5歳までに成人嚥下(咬筋を使い、口を閉じて飲み込む)へ移行できないと、開咬や歯列への影響が出ます。1日に約2000回行われる嚥下の癖は、早期の是正が望ましいです。
トレーニング: ガムトレーニングは、咀嚼の左右バランスだけでなく、舌を正しい位置(スポット)につける練習にもなり、嚥下機能の改善にも応用できます。

小児の口腔機能に関するその他の課題と対応

咀嚼機能の発達促進

前歯での噛み切り: 乳幼児期に、海苔巻きやおにぎりなど、前歯で噛み切る必要のある食べ物を与えることは、咀嚼機能と顎の発達に効果的です。

構音障害と舌小帯短縮症

構音障害:5歳頃までに完成する発音ですが、「か・さ・た・な・ら行」などは障害が出やすい音です。「桜の花が咲きました」などのフレーズで確認し、不安があれば経過観察します。
舌小帯短縮症:舌の裏の筋(舌小帯)が短いと、舌の動きが制限され発音が困難になることがあります。多くは成長で改善しますが、まずは舌の運動訓練で様子を見ます。動きの阻害が大きい場合は切除手術も選択肢となります。

口唇閉鎖不全(お口ポカン)と口腔習癖

口唇閉鎖不全:日常的に口が開いている状態で、子どもの約30%に見られます。口周りの筋力低下が原因で、ボタンと紐を使ったトレーニングや風船膨らましで改善を図ります。
指しゃぶり:4歳頃までにやめるのが理想です。開咬の原因にもなるため、3歳半頃から叱るのではなく、本人の意識を高める心理的アプローチが有効です。

口腔機能不全症 登戸クローバー歯科 小児歯科

登戸クローバー歯科・矯正歯科
歯科医師 渡辺 紘子