歯磨き後のうがいは何回するのが正しい?
~実は「少量の水で1回」が効果的とされる理由~

毎日の歯磨きのあと、何回うがいをしていますか?
「泡がなくなるまで何度もゆすぐ」「3~4回はうがいをしないと気持ち悪い」という方も多いのではないでしょうか。
実は現在のむし歯予防では、歯磨き後のうがいは『少量の水で1回』が推奨されています。
「本当に1回だけで大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、これにはきちんとした理由があります。
なぜ1回だけのうがいが良いの?
現在販売されている多くの歯磨き粉には、むし歯予防に欠かせないフッ化物(フッ素)が配合されています。
フッ化物には次のような働きがあります。
・歯の表面を酸に溶けにくくする
・初期むし歯の再石灰化を促進する
・むし歯菌が酸を作る働きを抑える
歯磨きをしたあとに大量の水で何度もうがいをすると、せっかく歯の表面に残ったフッ化物まで洗い流してしまいます。
つまり、「しっかりゆすいでいるつもり」が、歯磨き粉本来の予防効果を弱めてしまうことがあるのです。
おすすめのうがい方法
歯磨き後は次の方法がおすすめです。
- 歯磨きが終わったら泡を軽く吐き出す
- 約10~15mL(ペットボトルのキャップ1~2杯程度)の少量の水で軽く1回だけうがいをする
- できれば30分程度は飲食を控える
この方法なら、お口の中にフッ化物が長く残り、むし歯予防効果を十分に発揮しやすくなります。
「何度もうがいしたい…」という方へ
「泡が残る感じが苦手」
「どうしても何回かゆすがないとスッキリしない」
そんな方も少なくありません。
長年の習慣をすぐに変えるのは難しいものです。無理に我慢してストレスを感じるよりも、ご自身に合った方法でセルフケアを続けることが大切です。
そこでおすすめなのが、フッ化物配合の歯みがきジェルを取り入れる方法です。
フッ化物配合の歯みがきジェルの使い方
歯磨き粉で歯を磨いたあとに普段通りうがいをし、その後にフッ化物ジェルを歯全体に薄く広げます。
ジェルは泡立ちがほとんどなく、歯の表面にフッ化物をとどめやすいのが特徴です。
使用後は軽く吐き出す程度、または少量の水で1回だけすすぐことで、フッ化物が歯に長く作用し、むし歯予防効果を高めることが期待できます。
特に、
・むし歯ができやすい方
・矯正治療中の方
・歯ぐきが下がり根元のむし歯が心配な方
・お子さんやご高齢の方
には、歯磨き粉とフッ化物ジェルを併用する方法もおすすめです。
お子さんにもおすすめの習慣です
お子さんも基本的な考え方は同じです。
ただし、年齢によって使用する歯磨き粉の量やフッ化物濃度は異なります。
小さなお子さんは歯磨き粉を飲み込んでしまうこともあるため、年齢に合った歯磨き粉を選び、保護者の方が仕上げ磨きを行うことが大切です。
当院では、お子さんの年齢に応じた歯磨き粉やフッ化物ジェルの選び方、使用方法についてもご案内しています。
毎日のちょっとした習慣が歯を守ります
歯磨きは「どれだけ丁寧に磨くか」だけでなく、「歯磨き後にどううがいをするか」も大切です。
少量の水で1回だけのうがいを意識するだけでも、フッ化物の効果を十分に活かすことができます。
一方で、「どうしても何度もうがいをしたい」という方は、フッ化物ジェルを上手に取り入れることで、むし歯予防効果を補うことも可能です。
大切なのは、ご自身の生活スタイルに合った方法で毎日のセルフケアを継続することです。
当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態やむし歯のリスクに合わせて、歯ブラシ・歯磨き粉・フッ化物ジェルなどのセルフケア用品の選び方までサポートしています。
「自分にはどんなケアが合っているの?」
「おすすめの歯磨き粉やジェルは?」
など、気になることがありましたら、お気軽に歯科医師、衛生士までご相談ください。
登戸クローバー歯科・矯正歯科
歯科医師 鈴木花


