非抜歯矯正について
こんにちは!
歯科医師の渡辺です。
先日クリニックで主に行っている非抜歯矯正についてのセミナーに参加してきました。
数日にわけて、少人数で行うセミナーは初めてだったので少しドキドキしたり、
渡されたファイルの難しそうな感じにクラクラしそうでしたが、
参加して良かったと思うような有意義な時間が過ごせました!
不正咬合の成り立ちについて
7月までの全8日間のうち1日目は不正咬合(歯並びが悪いこと)の成り立ちについて学びました。
今回のブログでは少し難しい内容にはなりますが、
ここで学んだことの一部を紹介していきたいと思います。
不正咬合の表し方としてはいくつかありますが1番メジャーなアングルの分類模型を用いて
上下顎の咬合を上下顎歯列弓の近遠心的関係にだけ焦点を当てて分類したもの。
サッスーニの顔面形態の分類側面セファロ(側面頭部エックス線写真)を用いて、
顎顔面を顎骨の位置と咬合状態をもとに分類したもの。
頭蓋骨に対する顎骨の位置によってわけています。
そして今回のセミナーで主に使っていく骨格性の分類があります。
骨格性の分類
側方セファロを用いて、上顎骨と下顎骨の相対的な位置関係を分類したもの。
Ⅰ級骨格(上下顎が正常な位置関係)
Ⅱ級骨格(上顎前突=下顎後退位、上の顎と比べて下の顎が引っこんでる)
Ⅲ級骨格(下顎前突、上の顎と比べて下の顎が前に出てる)
不正咬合はなぜできるの?
ではどうして不正咬合ができるのでしょうか。
今回は骨格性の分類をもとに考えているので
上下顎の相対的な位置の異常がどうやってできるか、
と言い換えられます。
もっと簡単に言うと
上の顎に対して下の顎の位置の異常はどうやってできるのか
ということですね。
基本的には多くは赤ちゃんの頃(無歯顎)は上顎に対して下顎が後ろ(Ⅱ級骨格)ですが、
歯の萌出(特に上顎臼歯部)に伴い咬合高経が高くなり、咬合平面は平坦になります。
そしてそれに併せて下顎骨は前方回転をして上下顎が正常な位置(Ⅰ級骨格)になります。
この上顎大臼歯部の萌出の程度(咬合高径の高い低い)によって、
咬合平面の傾斜に違い(傾斜が強い弱い)が生じ、
それに下顎がどう適応するか(下顎が前方回転する、しない)で
骨格に違い(開口、過蓋咬合など)がでます。
この流れ、適応と代償を繰り返して咬合関係が決まります。
だいぶ難しい話になったかもしれません。。。
私たちのクリニックで行う非抜歯矯正では
咬合高径と咬合平面の傾斜のコントロールにて不正咬合を治していきます。
自分のお口の中がどんな分類になるのか、
またそれによる影響など気になる方はぜひ一度ご来院お待ちしております 😀