• 虫歯にはレベルがあります

    投稿者:clover

    こんにちは!歯科医師の渡辺です 😀
    以前歯の構造とむし歯のでき方をお伝えしましたが、
    これらを踏まえて今回は虫歯のレベルについてお話ししたいと思います。

    前回は脱灰、軟化→着色→細菌侵入と

    ラスボスのように歯の中を侵入する細菌ですが、
    この細菌が歯の中のどこまで進行しているかによって
    むし歯の深さ、むし歯のレベルが変わってきます。

    むし歯のレベルは全部で5段階に分けられます!

     

    ・C0


    1番外側のエナメル質が脱灰を始めたばかりの頃。
    レントゲン上では見えないですし、まだ削ったりはしないで
    頑張ってケアをすれば再石灰化ができる時期です。

     

    ・C1


    外側のエナメル質は、エナメル小柱が外側から象牙質側の内側方向へ連なっています。
    むし歯はこの小柱に沿って進行します。
    つまり小柱の並び方をイメージできると虫歯の広がり方の特徴と繋がりますね。

    エナメル質までの虫歯は比較的小さく、痛みを伴わないことが多いです。
    ただ痛くなくても立派なむし歯です。
    C0のように再石灰化では補えません

     

    ・C2

    エナメル質を突破した虫歯は象牙質に到達すると
    さらに象牙細管を伝って歯髄側に進みつつエナメルー象牙境という
    エナメル質と象牙質の境界線を沿って広がります。

    ちなみに象牙細管は知覚過敏の説明をする時にもポイントなります。
    (が知覚過敏についてはまた別の機会に説明したいと思います。笑)

    この象牙細管というのが字の如く、細い管のようなもので歯髄まで続いています。
    管の中は空っぽではなく、結晶性の無機質がつまっていて歯髄への刺激を遮断していますが、
    これらが酸によって壊されると、
    管から刺激が歯髄(神経の部屋)まで伝わって痛みを感じるようになります。

    痛みを感じ出したらむし歯としては結構大きいです。

    歯医者としてもなるべく神経を残したいので、
    歯髄近くの象牙質を削る時はより注意をはらってむし歯をとります。

     

    ・C3

    さらに虫歯がすすんで象牙質を突破して歯髄まで到達すると神経を残すことは基本的にはできなくなります。
    (根未完成歯などは虫歯の進み方によっては上の方だけ神経をとって根っこだけ神経残すこともあります。)

    この頃には痛みはさらに大きくなり、何もしなくても痛く(自発痛)、痛み止め効きにくくなります。

    この状態になると歯髄炎と言って、炎症が強く麻酔も効きにくいです。

     

    ・C4

    この痛い状態を耐えて!?そのままにするとどうなるのか・・・
    歯の頭全体が虫歯で溶けていき、虫歯はそのまま根っこを伝わり、
    歯を支えている骨(歯槽骨)まで溶かしていきます。

    この頃は歯の神経は死んでいるので、痛みが引いたように感じるかもしれません。
    ただこの状態を長く放置すると、周りの歯茎や骨が痛みリンパも腫れていきます。

    1本の歯が悪くなるだけでなく、隣にまで影響してしまいます。

    治療法としては基本的には抜歯になります 😥

     

    ここまでむし歯のレベルをお伝えしましたが、

    歯が痛くなってからの治療だと神経を抜いたり、歯を抜いたりする可能性があります。

    痛くなる前に早期発見、早期治療のためにも
    症状が出る前に一度歯医者さんへお越しください。

    ご予約は24時間受付のWEB予約をぜひご利用ください 😀

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