• 顎関節症とは

    投稿者:clover

    こんにちは!

    今回は顎関節症について歯科医師の市川先生と津野田先生より
    お話しさせていただきたいと思います。
    口を開けると痛い 口を大きく開ける 顎痛い

     

    ☆顎関節について

     

    顎関節は耳の穴の前方にあり、下顎骨にある下顎頭という丸い突起が、
    側頭骨(頭部の骨)にある下顎窩というくぼみにはまり込むような構造になっています。

    そして、下顎頭と下顎窩の間には関節円板という軟骨のような組織があり、
    顎を動かす際にクッションのような役割をしています。

     

    ☆顎関節症とは

     

    顎が痛む、
    口が開きにくい、
    顎を動かすと音がする

    といった症状がでる顎の疾患です。

    顎の周りには関節、筋肉、靭帯など様々なものがあります。

    したがってそれらのうちどこに痛みの原因があるのかを判断しなければなりません。

    筋肉に損傷や炎症が生じており痛みが出ている場合、
    顎を動かした時に咀嚼に関係する筋に痛みを感じる、
    あるいはその部位を押すと痛みを感じることがあります。

    これらは一種の筋肉痛の症状です。
    こうした症状に対してはストレッチ療養などが有効とされます。
    ただ筋肉の炎症が治れば症状が改善することが多いため、
    大開口を避けるなど安静にしてもらうのに加えて、
    ナイトガードを導入して経過をみることも多いです。

    また、顎に痛みが出る原因の一つに
    ストレスによる食いしばりや
    歯軋りなどが由来していることもしばしばあります。

    これに対しては歯と歯が接触する時間を意識的に無くしていくのが一番ですが、
    一度食いしばりなどの癖がついてしまうと治すのはなかなか難しいです。

     

    大きく分けると4タイプ

     

    顎関節症には4つのタイプに分類されています。

    ・Ⅰ型:咀嚼筋痛障害
    咀嚼筋という顎の筋肉の使いすぎ、いわゆる筋肉痛によっておきます。
    こめかみあたりに痛みを生じます。

    ・Ⅱ型:顎関節痛障害
    顎関節を覆っている関節包、関節靭帯の炎症や損傷によっておきます。
    簡単に言うと、顎のねんざです。噛んだり、顎を動かしたり、耳の前方を押すと痛みを生じます。

    ・Ⅲ型:顎関節円板障害
    関節円板の位置がずれたり、元に戻らなくなることによっておきます。
    口を開けると「カクカク」「ポキポキ」という音がしたり、
    口が開けづらくなります。

    ・Ⅳ型:変形性関節症
    下顎の骨にある関節突起の変形によっておきます。
    口の開け閉めの際に「シャリシャリ」と音がしたり、痛みを伴うこともあります。

     

    ☆原因

    ・ストレス→精神的緊張が筋肉の緊張につながります。
    ・歯ぎしり・食いしばり・習癖→頬杖、猫背、うつ伏せ寝、左右どちらかで噛むなど。
    ・噛み合わせ

     

    ☆症状

     

    関節症状:・開閉口のしにくさ・開閉口時に顎関節音がするか
    ・顎が引っかかり開口しにくいか・あくびや食事中に頬や耳の前が痛むか

    筋肉症状:・よく肩がこるか・首のあたりにコリや痛みを感じることがあるか
    ・頭痛がよくあるか・こめかみ、頬、後頭部が痛みやすいか
    ・耳鳴り、めまいがしやすいか

     

    ☆治療法

     

    ・安静にする→硬い食べ物を控えるなど。
    ・習癖の改善→日ごろの癖を直すように心がける必要があります。
    ・マッサージ→咬筋や側頭筋といった顎の筋肉を指で押しあてながらマッサージします。
    ・開口訓練→親指を上顎の前歯に当て、人差し指を下顎の前歯に当てて、
    少しずつ力を加えながら上下の歯を押し上げるように口を開くようにします。
    これを1日数回、1回につき10回程度行います。
    マウスピース→上顎あるいは下顎に装着し、
    嚙み合わせを均等に接するようにすることで顎の負担を軽くします。

    当院ではマウスピースを保険適応で3000円ほどで作ることができます。

     

    マウスピース(ナイトガード)って効果あるの?

     

    就寝時に使用するマウスピースをナイトガードと呼んでいます。
    先ほどお話した通り顎関節症の患者さんに対して導入されることの多い装置です。
    ここではそのナイトガードについてご説明します。

    まず、当院で使用しているナイトガードには大きく二種類あります。

    ソフトタイプ
    ハードタイプです。

    これらは材質の硬さが異なり、適応も少し異なります。
    最終的には主治医の先生のご判断によりますが、
    一般的には夜間就寝中の歯軋りやそれによるはの咬耗が気になる程度であれば
    ソフトタイプを導入されることもあります。

    ただ、起床時に顎が痛いなどのいわゆる顎関節症と疑われる症状がある場合には
    ソフトタイプではあまり効果がないと言われています。
    その場合にはハードタイプのナイトガードを導入します。

    その理由はいくつかあります。

    ナイトガード ソフト 歯ぎしり 

    ↑ナイトガード(ソフトタイプ)

    一つはソフトタイプを装着すると
    筋肉にかえって力が加わってしまうといわれているからです。
    ソフトタイプは咬むと少し凹みます。
    この性質が反射的に食いしばりを引き起こしてしまうのです。

    例えば固いお肉を咬むは自然と強く咬むと思います。
    それと同じように就寝中も反射的に
    ナイトガードを噛み締めてしまうということです。
    二つ目は強度の点で顎の衝撃を弱めるには不十分であるとする見解です。

    いずれにしてもソフトタイプの装置の導入は
    顎関節症の患者さんには不向きといえそうです。

    ナイトガード 食いしばり 歯ぎしり

    ↑ナイトガード(ハードタイプ)

    また、ハードタイプは強く噛んでも凹んだり変形はしませんので
    強度の点でソフトタイプより優れており、
    上の歯と下の歯との間に1.5から2mmの距離が保たれます。
    これが安静時の顎の位置に近く、筋肉の過緊張を抑えることができるという仕組みです。

    一方ナイトガードを導入することにより、
    開校などの咬合状態の変化や呼吸障害などの副作用の可能性も報告されています。

    そのため、装着した後の経過やメンテナンスが重要になってきます。

     

    ※痛み止め

     

    痛みなどの急性症状がある場合は処方することがあります。
    ▲治療を2週間継続しても症状が悪化する場合は、
    高次医療機関にて精密検査をしてもらう必要があります。

    いかがだったでしょうか。
    日頃の生活習慣の積み重ねによって引き起こされることも多いので、
    ぜひご自身の生活を見直してみてください。
    何かわからないことがあればお気軽にご相談ください 😀

     

     

    〈参考文献〉

    ・SIMPLE TEXT 第4版 口腔外科の疾患と治療 永末書店 ・顎関節症 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020 (jda.or.jp) ・顎関節症とは|一般社団法人日本顎関節学会 (kokuhoken.net)

    ・JADSM Vol6 No.2 『ナイトガード使用に関する検討』 著者:鈴木善貴

     

  • 非抜歯矯正について

    投稿者:clover

    こんにちは!

    歯科医師の渡辺です。

    先日クリニックで主に行っている非抜歯矯正についてのセミナーに参加してきました。

    数日にわけて、少人数で行うセミナーは初めてだったので少しドキドキしたり、

    渡されたファイルの難しそうな感じにクラクラしそうでしたが、

    参加して良かったと思うような有意義な時間が過ごせました!

     

    不正咬合の成り立ちについて

     

    非抜歯矯正 歯を抜かない矯正 不正咬合

    7月までの全8日間のうち1日目は不正咬合(歯並びが悪いこと)の成り立ちについて学びました。

    今回のブログでは少し難しい内容にはなりますが、

    ここで学んだことの一部を紹介していきたいと思います。

     

     

    不正咬合の表し方としてはいくつかありますが1番メジャーなアングルの分類模型を用いて

    上下顎の咬合を上下顎歯列弓の近遠心的関係にだけ焦点を当てて分類したもの。

    不正咬合 上下額の咬合 かみ合わせ

     

     

    サッスーニの顔面形態の分類側面セファロ(側面頭部エックス線写真)を用いて、

    顎顔面を顎骨の位置と咬合状態をもとに分類したもの。

    頭蓋骨に対する顎骨の位置によってわけています。

    そして今回のセミナーで主に使っていく骨格性の分類があります。

     

     

    骨格性の分類

     

    側方セファロを用いて、上顎骨と下顎骨の相対的な位置関係を分類したもの。

    Ⅰ級骨格(上下顎が正常な位置関係)

    Ⅱ級骨格(上顎前突=下顎後退位、上の顎と比べて下の顎が引っこんでる)

    Ⅱ級骨格 上顎前突 セファロ診断

     

     

    Ⅲ級骨格(下顎前突、上の顎と比べて下の顎が前に出てる)

    Ⅲ級骨格 下顎前突 セファロ

     

    不正咬合はなぜできるの?

     

    ではどうして不正咬合ができるのでしょうか。

    今回は骨格性の分類をもとに考えているので
    上下顎の相対的な位置の異常がどうやってできるか、

    と言い換えられます。

     

    もっと簡単に言うと
    上の顎に対して下の顎の位置の異常はどうやってできるのか
    ということですね。

    歯の萌出 無歯顎 赤ちゃんの口腔内

     

     

    基本的には多くは赤ちゃんの頃(無歯顎)は上顎に対して下顎が後ろ(Ⅱ級骨格)ですが、

    歯の萌出(特に上顎臼歯部)に伴い咬合高経が高くなり、咬合平面は平坦になります。

    そしてそれに併せて下顎骨は前方回転をして上下顎が正常な位置(Ⅰ級骨格)になります。

    咬合関係 咬み合わせ 歯並び

    この上顎大臼歯部の萌出の程度(咬合高径の高い低い)によって、
    咬合平面の傾斜に違い(傾斜が強い弱い)が生じ、

    それに下顎がどう適応するか(下顎が前方回転する、しない)で
    骨格に違い(開口、過蓋咬合など)がでます。

    この流れ、適応と代償を繰り返して咬合関係が決まります。

     

     

     

    だいぶ難しい話になったかもしれません。。。

    私たちのクリニックで行う非抜歯矯正では
    咬合高径と咬合平面の傾斜のコントロールにて不正咬合を治していきます。

    自分のお口の中がどんな分類になるのか、
    またそれによる影響など気になる方はぜひ一度ご来院お待ちしております 😀

  • 歯の神経の治療(根治)をした後の痛みについて

    投稿者:clover

    こんにちは。歯科医師の津野田です。

    今回は、歯の神経の治療(根治)に伴う痛みについてお話します。

    歯の神経の治療というのは歯の根っこの中を通っている神経を抜き、
    そこに残った細菌を除去し、きれいな状態にすることです。

    ここではその治療のことを根の治療や根治と称します。

     

    根の治療をした後から痛みが・・・

     

    以前、ある患者さんから
    「根の治療をした後からそこが痛むんです・・・ 😥 」とお話をいただいたことがあります。
    これは根治をするとよくあることです。

    ではなぜそうした症状がでるのか。
    痛みの原因と対応についてお話しします。

    ただ、最終的な診断は実際に診察をしないと結論は出せませんので
    参考までに見ていただければと思います。

    文章の最後に患者様に向けて根の治療に通っていただく上で
    とても大切なことをお話ししますので最後まで見ていただけると幸いです。

     

     

    どうして痛みが出るの??

     

    では、根の治療をしたらなぜ痛みが出るのでしょうか。

    原因はいくつか考えられますがその一部を紹介します。

     

    何もしていないのに痛みがある場合

     

    まず、何もしていなくてもズキズキとした痛み(自発痛)がある場合
    根っこの中に神経が一部残っている可能性が高いです。

    歯の根っこの中には神経が通っており体内の深部に通じています。
    その神経の繋がりを完全に断ち切れば痛みを感じないのですが、
    少しでも根っこの先端に神経の接続が残っているとそのつながりにより
    刺激が神経系を通じて脳に達してしまうため痛みを感じてしまうのです。

    こうした痛みに対しては神経の活動を弱めるお薬などを使うことで次第に痛みは治りますが、
    場合によっては神経を完全に除去する治療をするほうが良い場合もあります。
    いずれにしてもお痛みが強い場合は我慢せずに当院にご連絡ください。

    歯の内部 歯の神経 歯の痛み⇐歯の内部を通る神経(歯髄)

     

    噛むと痛みがある場合

     


    そこまでの痛みはないにしても、噛むとズキンと痛みが出る。

    しかも治療をしてもその症状が続くという場合もあります。
    この原因は先ほどとは異なり、
    根っこの先端にある歯周組織を刺激されたことによるものが多いです。

    歯周組織とは歯の周りを囲むものを称して言います。
    具体的には根っこを覆う柔らかい膜(歯根膜)、
    歯を支える骨(歯槽骨)、
    歯茎(歯肉)などです。)

    根っこの治療をすると歯の内部にあった細菌や薬、治療器具の先端が
    根っこの先端から歯周組織に押し出されることがままあり、
    それよって炎症が引き起こされるのです。

    炎症が起きている状態で噛むといった追加の刺激が加わることにより
    痛みが出ることがあります
    (これを専門的にはフレアアップと言います。)

    この原因である細菌やその塊である膿は治療が終わっても
    すぐに消失するわけではありませんので、
    痛みが少し尾を引く場合があります。

    これについては
    病気が鎮静するについて次第に和らいではきますので安心していただければと思います

    ですが痛みが強くならないように治療中の歯に強い力が加わらないように
    噛み合わせの調整をするなどの対応をさせていただくかと思います。

    また、お痛みが強い場合にはお薬も処方しますので気軽にご相談ください。

    根の治療 膿 歯の痛み⇐歯根の先端にできる膿

     

    最後に

     

     

    根の治療というのは虫歯の治療とは違い、
    治療が終わってすぐに良い結果が出るものではありません。

    一度膿が溜まってしまうとそれがなくなるまでは時間がかかります。

    加えてその過程にはお痛みを伴うこともあります。

    ですが、しっかり治せていれば必ず状態は良くなります。

    したがって患者様にはそれをご理解いただいた上で治療に望んでいただければと思います。

    きちんと治るまでの間は責任を持って経過を診ていきますので、
    治療が終わった後も定期的に検診を受診していただくことが重要になってきます。

    治療が終わっても歯医者に通わないといけないなんて…と思われるかもしれませんが、
    それが病気の悪化を防ぐとても大切な一歩になりますので是非ご理解いただけたらと思います。

    私たちも全力でサポートして参りますので一緒に頑張りましょう 🙂 !!

  • インプラントの治療の流れ 

    投稿者:clover

    こんにちは。歯科医師の鈴木志野です 😀
    今回はインプラントの治療の流れについてお話させていただきたいと思います。

     

    インプラント治療とは

     

    インプラント 治療の流れ インプラント相談

     

    インプラント治療とは失った歯の代わりに
    チタン製の人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込み、
    ジルコニアや金属で作製した人工の歯をかぶせることによって
    元にあった自分の歯と同じ見た目や噛む力を回復することができる新しい治療法です。

    個々のお口の状態によって変わりますが、
    今回は抜歯から必要な一般的なインプラントの流れについてご説明したいと思います。

     

    1.診断と計画口腔状態を確認し、インプラント治療を判断します。

     

     

    口腔内のレントゲンやCTスキャンを使用して、骨の量や質、周囲の組織の状態を確認し、
    治療計画を立てます。(CTを撮るタイミングは歯の状況によって判断します。)

     

     

     

    2.歯の抜歯、保存不可能な歯の抜歯をします。

     

     

    今後の骨の治りにも関わっていくため、歯の抜歯だけではなく
    周りの炎症のある組織もしっかりとっていきます。

    その後抜歯窩(歯があった骨の中の穴)に骨ができるまで約半年待ちます。

     

    3.手術前の再検査

     

    実際にインプラントを埋められる骨ができているか再度確認します。

     

    4.ope前クリーニング

     

    インプラント手術の1週間前にクリーニングをし、
    口腔内の状態を清潔にします。

     

    5.インプラント手術(フィクスチャー埋め込み手術)

     

    opeの直前に再度クリーニングを行い、
    体調の確認、当日のバイタル(血圧や心拍)確認を行います。

    手術の前に、局所麻酔をします。
    これにより、手術中は痛みを感じることはありません。

    当日は激しい運動などは控えていただき安静にお過ごしください。

     

    6.消毒

     

    一日後、一週間後、二週間後に消毒、傷口の状態をチェックします。

    ほとんどの場合二週間後に糸とりを行います。

     

    7.オッセオインテグレーション

     

    インプラントと骨がくっつくことをオッセオインテグレーションと言い、
    インプラントと骨がくっつくまで三ヶ月ほど後待ちます。

    その間一ヶ月に一回クリーニングを行い、口腔内の清潔を保ちます。

     

    8.アバットメントセット、仮歯製作、型取り

     

    三ヶ月後インプラントと骨がくっついているかどうか検査し、
    問題なければアバットメントをセットします。

    アバットメントとはインプラントと上にかぶせる上部構造を接合する部品のことです。
    アバットメントに合わせて仮歯を製作し、上部構造の型取りを行います。

     

    9.上部構造装着

     

    型取りした模型をもとにカスタムメイドの被せ物をします。

    完成したら来院いただき口腔内で微調整をし、装着して完成となります。

     

    10.メンテナンス

     

    インプラント手術は一般的に安全で成功率が高いですが、
    手術後の口腔ケアや口腔衛生の維持が重要です。

    全体的な期間としては例えば一月に検査したとすると
    抜歯してから半年待ち、七月にインプラント手術、
    インプラント体と骨がくっつくまで三ヶ月待ち、
    十月に上部構造が完成するイメージです。

    もちろん部位や状態によって期間は異なります。
    したがってインプラント手術を予定している際には全顎的な治療計画を立てて
    最終的なゴールを決め、例えば骨ができるまで待っている期間に他の部分の治療を行うなど
    全ての治療を効率よく行う必要があります。

    当院は全顎的な治療を得意としています。

    興味のある方はお気軽にご相談ください

    24時間WEB予約

    インプラント相談室

  • 矯正のセミナーに行ってきました! 咬合平面とは何か?

    投稿者:clover

    こんにちは歯科医師の内田です。

    今回は矯正セミナーについてブログを書いていこうと思います。

     

    前回は、どうして不正咬合が起こるのかということについて
    発生学の観点からお話していきました。

    (↓こちらのページでお話ししてます! 😀 ↓)
    https://www.cloverdentalclinic.com/dentalblog/11061/

    今回はその不正咬合についてどのように診断し、
    治療計画を立てていくのかについて記事を書いていこうと思います。

     

    咬合平面とは何か?

     

    まず咬合平面とは、
    端的に言うと咬んでいる面です。

    一般的な矯正治療は親知らずに合わせて
    “歯”を最大で8本抜くのが一般的になっています。

    歯を抜くことガタガタを治すためのスペースを作ることを可能にしているのです。

    私たちが取り入れている非抜歯矯正の考え方では
    水平的な移動に加えて垂直的な移動を行っています。

    非抜歯矯正ではこの咬合平面のコントロールをすることでスペースを作り、
    正しい顎の位置で咬めるようにすることが目的となっています。

    ひとくちに矯正治療といっても目的となっている指標が違うので、
    治療方針が異なる結果となっているのです。

    この考え方は歯科医院によってもそれぞれ微妙に異なります。

    矯正相談に複数院相談しに行く方も多いと思いますが
    根本的な矯正治療の考え方がそれぞれ違う歯科医院が多いので
    よく治療方針について相談して歯科医院を決めるとよいと思います。

     

    咬合平面のコントロールについて

     

    緑幸会ではなるべく歯を抜かない“非抜歯矯正”を取り入れています。

    この非抜歯矯正では咬合平面のコントロールを行うことで
    歯を抜かずに顎位の調整を可能にしているのが特徴となっています。

    この、咬合平面のコントロールに必要なのが臼歯の後方傾斜移動です。
    この後方傾斜は矯正治療で最も多く使われる
    ニッケルチタンワイヤーでは大きく移動することが難しいとされていました。

    そのため、非抜歯矯正をはじめたころの先生方は
    ステンレスのワイヤーを複雑に曲げて後方傾斜させていたそうです。

    この後方傾斜を簡単に、そして早く移動することを可能にしたのがゴムメタルワイヤーです。

     

    欠かせないゴムメタルについて

     

    ゴムメタルとはトヨタ自動車のグループ会社で開発された比較的新しいチタン合金です。

    柔らかくてゴムのような弾性を持っており、
    ゴムのような不思議な合金ということで『ゴムメタル』といいます。

    このゴムのような弾性力と強度を併せ持つゴムメタルワイヤーを使うことで
    前述の後方傾斜や垂直移動を簡単に、そして早くできるのです。

    また、ゴムメタルはチタン、ニオーブ、タンタル、ジルコニウムで構成されており
    ニッケルやクロムなどのアレルギー物質を含みません。

    この画期的なゴムメタルを使った矯正について
    もう少し詳しく知りたい方はぜひ当院の矯正相談までお越しください 😀