• 歯科治療中の偶発症について

    投稿者:clover

    こんにちは。歯科医師の津野田です 😀

    本日は歯科治療中の偶発症について、
    特にアナフィラキシーショックについてのお話をします。

     

     

    偶発症とは

    医療上の検査や治療の際に偶発的におきる主に良くない事象のことです。

    では、具体的にどんなことが起きるのか、それがなぜ起きるのかを解説した上で、
    実際に起こった場合にどう対応すべきかについてご説明します。

     

    アナフィラキシーショックとは

    まず、アナフィラキシーショックというのは、
    薬物などのアレルギー反応のうちでも特に症状の発生が急速に進行し、
    かつ発生すれば重篤な症状をもたらすのが特徴的です。

    原因となる薬剤は歯科領域ですと
    抗生物質や鎮痛剤、ヨード製剤、局所麻酔、フッ化物などが挙げられます。
    歯科治療 麻酔 アナフィラキシーアレルゲン 抗生物質 麻酔

    そうした原因となるアレルゲン(起因物質)が体内に入ったあと
    数分以内に症状が出ます。

     

    具体的にどんな症状があるのか?

    次に具体的な症状について説明しますが、
    これは非常に多彩でであるためここでは時系列ごとに紹介します。

    まず初めに気分不快、口唇や手足の痺れ感、悪心、めまい、耳鳴りなどを自覚します。

    次いでせき、くしゃみ、皮膚の痒みや紅潮、蕁麻疹などが生じます。

    さらに時間が経過すると顔面の蒼白、喘鳴や呼吸困難(気道が細くなるため)、
    血圧低下、頻脈などが生じ、最終的には意識消失、呼吸停止、心停止となってしまいます。

    上記に挙げた通り、アナフィラキシーは重篤な症状が出るため、
    対応が遅れてしまうと、死亡の危険性が伴います。

    故に迅速な判断と対応が必要になってきます。

     

    アナフィラキシー発生時の対処法

    症状が出たらここからは、
    実際にアナフィラキシーが生じた場合の対処法や重要なポイントをお話しします。

    まず初期の症状が出たた迅速にバイタルサインをチェックし、
    血圧の急激な変化などがないかを確認します。

    そして、患者様を横に寝かせて足を高い位置におきます。

    加えて酸素の投与、気道の確保をします。

    またアナフィラキシーの場合にはエピネフリンという薬剤を投与するのが効果的である為、
    当院では緊急用として常備しております。

    アナフィラキシーは気道付近に浮腫ができることで呼吸が困難になることがあるため
    そうした場合にはこうした薬剤の迅速な投与が重要になります。

    もちろんこうした対応をしている間に119番通報をしておくことが必須ですが、
    救急車が到着するまでにも症状が進行してしまう為にできる限り迅速な対応が求められます。

     

    未然に防ぐ為にも問診が大切です

    生じれば非常に重篤なアナフィラキシーですが、
    未然に防ぐことはできないのかというと、もちろん予防に努めることは可能です。

    そこで重要になるのは詳細な問診をすることです。
    具体的には患者様本人だけでなくご家族のアトピー性要素の有無の確認が重要になります。

    そうした問診で確認したアレルギー発症の既往に基づいて
    薬物の選択や使用には慎重に行います。

    また、同系統に分類される薬物にも注意が必要です。
    適切な対応が必要とされるアナフィラキシーですが、
    過度に心配して適切な容量の薬を投与できなければ、
    患者様にとってかえって苦痛になってしまいかねないため、
    正しい知識と行動が要されるのです。

     

    いかがっだったでしょうか?

    アナフィラキシー以外でも歯の事、お口の中の事で気になる事ありましたら
    何でもご相談ください!! 😀

     

    ご予約はこちらからどうぞ!

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