治療中に気分が悪くなるのはなぜ??
こんにちは。歯科医師の津野田です 😀
皆さんは歯科治療中に気分が悪くなってしまったことがありますでしょうか?
当院に来院される方にも治療流に稀に吐き気や気分が優れない、
などといった症状を訴える方もいらっしゃいます。
これにはいくつかの要因が関係してきます。
今回はその原因と対応についてご紹介します。
神経原姓ショックとは
皆さんは神経原姓ショックという言葉を聞いたことがありますか?
これは迷走神経反射とも言われ、
歯科治療中に起こる最も頻度の高い偶発症です。
主に、歯科治療に対する不安や恐怖感といった感情を抱いているところに
麻酔針の刺入などの疼痛が加わることにより、
迷走神経が緊張状態になり発症するものです。
こんな症状があります
発症の流れは、
疼痛を感じてまもなく気分不良を訴え、
顔面の蒼白や嘔気、冷汗、意識消失などが起こります。
バイタルサインでは
血圧の低下、徐脈などが生じ酷い場合には心停止が起こります。
これらの症状は症状が出るのが比較的早いため迅速な対応が重要です。
対応策として
具体的には背もたれを倒し、水平位にします。
そして両方の下肢を挙上させて、脳が酸素欠乏状態にならないようにします。
その次に必要に応じて酸素を吸入してもらいます。
こうした対応によりほとんどのショックは改善します。
しかし、それでも改善が見られなければ
副交感神経遮断薬や昇圧薬などの投与が必要な場合もありますし、
意識消失に対しては蘇生が必要です。
このように症状に応じて対応を選択していくことが重要になってきます。
また、予防にはショックの発症原因であるストレス刺激と疼痛の軽減が有効です。
過換気症候群について
また、同じように歯科治療に対する
不安、恐怖、緊張が原因で発症するものに
過換気症候群も挙げられます。
これはいわゆる過呼吸で、
特に若い女性に発症することが多いと言われています。
過換気症候群とは心因性の反応の一つで過換気の状態が根本にあり、
そこから派生して様々な症状が派生していくものです。
過換気により交感神経が優位になることで
動悸や手足の痺れ、筋肉の硬直などが生じることがあります。
対策として以前まではペーパーバックといい紙袋を口元に当てて呼吸することで
二酸化炭素を体内に取り入れる手法が取られていましたが、
臨床では低酸素になる危険性があるため、現在は行っていません。
息を深く吐いてもらうのを意識したゆっくりとした呼吸をしてもらうようにします。
それでも症状の改善が見られなければ鎮静剤の投与が有効とされています
今回ご紹介したいずれにおいても
治療に対する不安や緊張などの心因的な要素が関わっていることが多いです。
故にどなたにでも起こりうるものですが、
適切に対応治療の前には患者様に丁寧な説明や診察をして、
不安をできる限り取り除けるよう配慮しておりますが、
どうしても不安や緊張のせいで治療に前向きに望めない場合などは
無理せずに気軽にご相談ください。
患者様に合わせたペースで一緒に治療に取り組ませていただきますのでご安心ください 😀
ご予約は24時間受付のWEB予約もありますので是非ご利用ください!