• 歯の喪失②

    投稿者:clover

     歯を失うとどうなるか

    ウェルビーイング(Well-being)

    皆さんはウェルビーイングと言う言葉を聞いたことがありますか。
    身体や精神が健康なだけでなく、社会的、経済的にも良好で満たされていることです。
    口腔の健康状態は全身の健康にも繋がっています。
    最近の研究によると残っている歯の数が少ないと死亡リスクが上がることが明らかになっています。
    それでは歯が少ないとどんなことが起こるでしょうか。

     

    歯が少ないと

    食べ物を噛み切ったり、擦り合わせることが難しくなる。

    食べられるものが限られてくる。

    お肉がたべられない(動物性タンパク質がとりにくい)
    野菜が食べられない(ビタミン、食物繊維がとりにくい)
    見た目や話し方が気になって、外出頻度が下がる。

    話す機会が減る。

    社会との繋がりが希薄になる。場合によっては知的能力の低下にも繋がる。

     

    などが想像されます。口腔機能低下症とも関わってきますね。

    歯の数と死亡リスク(比率)

    残存歯と死亡リスク 健康 歯の本数

    20本以上の歯があるときの死亡リスクを1としたときに、歯の本数とかぶせもの(インレー・クラウン・ブリッジ・インプラント)のある人、ない人で比率を出したグラフです。
    歯がない場合も、補綴使用ありのかたはかぶせもので失った歯を補っているということになります。
    補綴使用なしのかたはご自分の歯のみでの生活をされているという分け方になっています。

    20本以上の歯がない場合は1を下回りません。。。
    出来るだけ20本以上を維持していけるように。
    歯を失ってしまうと、かみ合う歯がない場所の自浄作用が低下してしまい、プラークが残りやすくなります。
    また、入れ歯の方は入れ歯の洗浄も大切ですね。
    さらに、歯の歯茎回りなど歯がない分、45度に歯ブラシを当てながら歯の周囲を磨く必要があるので、歯磨きにも時間がかかります。。。

     

    ウェルビーイング35指標の関連と歯の数

    上の表にある残存歯の本数と補綴して歯の数を補って生活しているかしていないかの分け方はそのままになります。

    歯がある人の健康状態 歯がない人の健康状態 残存歯毎の健康状態

    表:口腔の健康に関する健康状態・ウェルビーイングの35指標の関連
    (矢印の数はP値(結果の確からしさ)に基づく。矢印3つ(p<0.0014)は、より確かな関連を示し、矢印2つ(p<0.001)、矢印1つ(p<0.05)と順に結果の確からしさが弱くなることを意味している。また、矢印の向きは指標の確率の方向性を示している。例えば、0-9歯の者は死亡する割合が有意に高く、口腔の健康状態が悪い者ほど果物野菜摂取頻度が有意に低いことを示している。)

    社会的・健康的な生活をするために

    歯と死亡リスク

    残存歯20本未満の人は20本以上残っている人に比べると6年後の死亡リスクが1033%も高くなります。
    更に身体に機能障害が出るリスクが614%も高いそうです。

    失った歯を補うことの大切さ

    また同じ残存歯数でもそのままにしておくよりも、
    入れ歯やブリッジ、インプラントなどの補綴物で失った歯を補ってあげることも重要です。

    社会的生活をするために

    美味しいものや食べたいものをしっかり食べ、
    外出して人と楽しい時間を過ごすためにも口腔内環境を整えていきましょう。

     

    治療の選択肢

    失った歯の補い方にはいくつか種類があります。
    先程いくつか登場しましたがそれぞれの特徴を簡単に紹介しますね。

    義歯(入れ歯)

    メリット

    健康な歯を削る量が少ない
    着脱できるので掃除がしやすい
    保険治療ができる 

    デメリット             

    喪失歯が支えていた力を他の歯に負担させる
    入れ歯の下に汚れが溜まりやすい
    違和感が大きい

    ブリッジ

    メリット

    違和感が少ない
    保険治療ができる

    デメリット

    健康な歯を削る量が多い
    ブリッジの下の掃除が難しい
    喪失歯が支えていた力を他の歯に負担させる

    インプラント

    メリット

    違和感が少ない
    健康な歯を削らない
    他の歯に力の負担をさせない

    デメリット

    自費診療になる
    治療期間が長い


    金額などの詳しい情報は
    HPの方をご覧くださいね。料金ページはこちらから

     

    当院では義歯からインプラントまで行うことができます

    歯を失ってしまったら、まずご相談ください

    どの治療が良いかはその人のお口の中の状態や価値観にもよります。
    誰にでも当てはまるベストはありません。
    患者様と一緒に治療計画を立てていきますので、
    気になることがあればぜひお気軽にお尋ねください。

     


    参考文献
    口腔の健康と健康状態、ウェルビーイングとの関連の網羅的な検証研究
    東京医科歯科大学プレスリリース

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