歯の喪失①
皆さんこんにちは!歯科医師の渡辺です 😀
今回のお題は「歯の喪失」についてです。
このお題にした理由は、ある患者様に自分は年齢に対して歯が残っているほうか聞かれたことがきっかけでした。
歯を失う理由
基本的には大人の歯は親知らず以外に28本あります。
それでは残存歯数を年齢別に見てみましょう。
ここの図では40代半ばまで多くの人は歯を失ったことがありません。
しかしそこから10年後の50代半ばで3、4本
更に10年経った60代半ばで失う数は倍の7本70代半ばでは約12本と
半数近くの歯を失っています。
つまり45年も生きて1本も歯を失ってなかったのに、
失い始めるとその後の喪失スピードはどんどん上がるのです。
歯を失う原因・3つ
人が歯を失う理由はいくつかありますが、
1番多いのが歯周病、2番目が虫歯、3番目は破折とされています。
歯医者さんに行かなくても、CMをみていたりすると目にするフレーズではないでしょうか?
それぞれの病気について簡単に説明をしますね。
歯周病とは
歯周ポケット(歯と歯茎の間)に細菌が入り、
炎症状態が長く続くことで歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。
むし歯とは
細菌の出す酸で歯の表面が溶けてしまう病気です。
破折とは
破折と言ってもぶつかって折れてしまうことよりも、
神経をとって破折しやすい状態になっていることが多いです。
どうして神経を抜くと歯が割れやすくなるのか、これについても今後お題にしていきたいと思います。
そして神経を抜く理由の多くはむし歯によるものが多いので
歯を喪失する理由はほぼ歯周病とむし歯と言ってもいいでしょう。
歯周病もむし歯も細菌によって進行していきますが
残念ながらお口の中から細菌を完全に無くしてしまうことはできません。ですが細菌の数を減らしてあげることや、細菌の出す酸の量を減らしたり、酸に歯が晒される時間を減らしてあげることはできます。
歯を失わないために大切なこと
毎日の歯磨き
年を重ねても自分の歯でお食事をするためにできることは何があるでしょうか。
まずは毎日歯磨きをすること。
どんなに歯医者さんに行っても、トータルでは自分が磨いてあげる時間の方が長いです。
特に寝る前の歯磨きが重要で、寝ているときに口の中は温かく保温されていて、湿度も保たれているので細菌の繁殖が活発になります。しっかりと細菌がいなくなるように寝る前の歯磨きが大切です。
歯間ブラシ・フロスを使うこと
歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやフロスもぜひ使ってみてください!
非常にプラークの除去率が向上します。
定期健診に通うこと
次に定期検診に行くこと。『痛くなってから歯医者に行く』ではもったいないです。
早くから治療ができればそれだけ歯の寿命を伸ばせる可能性が上がります。
治療をしっかりと完了させること
そして治療を最後まで終わらせること。
痛みがなくなったから終わり、ではありません。
仮の蓋のままなど、中断してしまうと体の中で一番硬い歯のエナメル質がない状態が続いてしまいます。
破折など後々に影響がでやすいです。
ここではすぐに誰でもできることを挙げてみました。
更に詳しくは来院していただいた時に患者様に合わせて気をつけるべきことやお口の中の傾向などお話しできればと思います。
お気軽にクリニックまでお越しくださいね!
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