口腔機能低下症
こんにちは!歯科医師の渡辺です 😀
本日は口腔機能低下症についてお話させていただきたいと思います。
健康への影響について
超高齢社会の日本では平均寿命が男性81歳、女性87歳、
健康寿命が男性72歳、女性75歳になりました。
日本は平均寿命、健康寿命共に世界一ですが、
その分その差も10年(世界33位)と大きいです。
差が大きいということは介護の時間も必然的に長くなります。
健康上問題なく生活ができる健康寿命も伸ばしていきたいですね。
では年齢を重ねた時に健康へ影響するものは何が挙げられるでしょうか。
オーラルフレイルとは
メタボ(メタボリックシンドローム)は
皆さん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
主に中年期から気をつけるべき、内臓肥満による代謝異常が見られることです。
それに対して歯科においては
高齢期(65歳以上)から気をつけることとしてオーラルフレイルという言葉があります。
和訳すると「口腔の虚弱」という意味です。
これは厚生労働省によって提言されている言葉で、
高齢者の口腔機能が健康な状態と障害が起きる間のことです。
つまり完全に障害として、日常生活に支障をきたす前の段階であり、
フレイル(虚弱)はまだリハビリによっては健康状態に戻ることができます。
(=可逆性)逆にそのままにしておくと要介護に繋がります。
加齢に伴って口腔機能が低下すると、充分な栄養がとれず、
ゆくゆくは全身が弱くなり、健康状態を崩しやすくなります。
東京都健康長寿医療センターの調べによると、フレイルは高齢者の中長期的な自立を失いやすい、
つまり要介護になったり、死亡につながりやすいと言われています。
口腔健康への関心が低い
↓
お口の小さなトラブルが起きる(咽せやすい、こぼしやすいなど)
↓
口腔機能の低下
↓
食事の機能障害(低栄養、運動障害など)
↓
心身の機能低下

自分自身やご家族の食事の様子はどうでしょうか。
食べにくい野菜やお肉を残したりしていませんか?
食事の時間が長くなったり、咽せやすくなっていませんか?
滑舌が悪くなって話が聞きにくくなってませんか?
このような症状がいくつか当てはまる方は口腔機能低下症かもしれません。
予防はとても大事です!
歯科では全部で7つの項目を調べて、診断をしています。
①口腔衛生状態不良
②口腔乾燥
③咬合力低下
④舌口唇運動機能低下
⑤低舌圧
⑥咀嚼機能低下
⑦嚥下機能低下
それぞれの項目を検査し、7項目中3項目が基準値を下回ると口腔機能低下症と診断されます。
美味しく食事をすることや楽しく人とお話をすることは生活をより豊かにしてくれます。
食べて、飲み込んで、話すには元気なお口が必要です。
歯医者に行って、今の状態を確認してみることもフレイル予防につながります!
まずは自分の口腔内にのことに興味を持つことが第一歩ですね。
お口は身体の入り口です。ぜひ来院をお待ちしております。
ご予約はこちらからどうぞ! 😀