• 良い入れ歯とは 歯を入れる目的

    投稿者:clover

    こんにちは。
    登戸クローバー歯科・矯正歯科の津野田です。
    今回は皆さんに入れ歯(義歯)とその良し悪しについてのお話をさせて頂きたいと思います。

    この話題を取り入れた経緯を軽くお話しすると、

    以前入れ歯を新製した患者さんから、

    「この入れ歯でごはんが上手く食べれないんだよね・・・」

    と言われました。

    調べてみると、入れ歯の適合は特に問題もなく、
    かみ合わせもそこまで悪くありませんでした。

    しかし入れ歯を入れて咬んだ時に「高い感じがする」とのことだったのです。
    それを受けて、患者さんに満足していただける「良い入れ歯」とは何か
    改めて検討しましたのでその内容を一部紹介させて頂きます。

     

     

    入れ歯を入れる目的

     

    まず入れ歯を入れる目的は当然ながら食事をうまくできるようにすることです。
    その他発声などの目的を果たす場合もありますが、一番大切なのは

    食事のために「噛める」ようになることです。

    そのために義歯(入れ歯)に必要とされる要素がいくつかあります。

     

    噛める 笑える 食べれる

     

    入れ歯が安定してお口の中に装着できていること。

     

    まず1つ目についてですが、

    入れ歯がお口の中で食事中や会話中に動いてしまうなどして
    安定しないようであれば使いものになりません。

    したがってこの条件は最低限必要な条件です。

    これができていない入れ歯は良くないというよりも「使えない」入れ歯に当たりますので修理などが必要でしょう。

     

    かみ合わせに問題がないこと

     

    2つ目が、かみ合わせに問題がないことです。

    ひとつに「問題がない」といっても、
    かみ合わせをよくするためにはいくつかの要素が複合的に絡んでおり、
    そのうち一つでもできていないと「良い入れ歯」とは言えないのです。

    具体的には、

    「左右で均等な力で噛んでいる」

    「噛んだ時の高さが自然な高さになっている」

    「前歯や一番奥の歯で強く噛んでいない」

    「噛んだ時に顎が違和感のある位置に誘導されていない」などです。

    とくに今回患者さんから申し出があった
    「噛んだ時の高さが自然であるか」についてですが
    これは特に総入れ歯において重要な要素になってきます。

     

    総入れ歯とは

     

    総入れ歯とはすべての歯がない方に入れる入れ歯のことです。

    この場合入れ歯がお口の中でどの位置で噛みあうようにするのかを一から決める必要があります。

    入れ歯の高さが高すぎると口を閉じたときに非常に違和感があり
    食べ物をうまく噛むことができません。

    逆に低すぎても食べづらく、加えてお顔の見た目的にも良くありません。

    そのためお顔や顎の特徴から考慮して1から作る総入れ歯で良い入れ歯をつくるのは
    さらに難易度が上がります。

    また、先ほどの噛める入れ歯の条件で「自然な」とか「違和感のない」といった曖昧な表現をしましたが、
    その理由は教科書に習って入れ歯を作っても最終的には患者さんがその良し悪しを判断するため、
    一概に「こうすれば絶対に大丈夫」という確信がないからです。

    大事なのは実際に使えるかどうかであるため、
    患者さんに100%の完成度の入れ歯をお渡ししてそこで終わりではなく、
    入れ歯を入れて食事ができたかなどのフィードバックと調整が必ず必要になってきます。

     

    最後に

     

    入れ歯というのは取り外しをして微調整ができる分、
    患者さんによりご満足いただけるものを提供することが大切です。

    装着した時は良いと思っても実際にその入れ歯がその人の食生活に合ったものでなければありません。

    したがって良い入れ歯とは患者さんに実際に使っていただいた感想を伺い、その言葉や様子から
    意図を汲み取って的確に調整ができた、その人に“合う”入れ歯といえます。

    そうした患者さんとのやり取りを大事にして今後の診療に励んでまいります。

  • 口腔習癖について

    投稿者:clover

    口腔習癖ってどんなこと?

     

    今回は子供の「口腔習癖(こうくうしゅうへき)」についてとなります。
    口腔習癖とは、
    習慣的であったりなんの目的もなく行っている
    お口と歯に関連した行為をいいます。

    ここで注意するべき口腔習癖としては、

    吸指癖(きゅうしへき)
    咬爪癖(こうそうへき)
    咬唇癖(こうしんへき)
    異常嚥下癖(いじょうえんげへき)
    舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
    口呼吸(こうこきゅう)

    などがあげられます。

    ほとんどの習癖は子供が成長するにつれて減少していくことから、
    生理的な現象とも考えられています。
    しかし、子供が成長していっても習癖が消えない場合は、
    歯並びや噛み合わせを乱す危険因子となります。

     

     

     

    吸指癖(きゅうしへき)

     

    指吸い 矯正 歯並び

     

    吸指癖は「指しゃぶり」とも言われます。
    口腔習癖のうち最も多く、低年齢児では一般的に見られるとされています。
    親指を吸う場合が一番多く、次に人差し指が多いです。
    生まれてから数か月で見られ、1~2歳で増え、三歳ごろから減っていくといわれています。

    歯並びへの影響として考えられるのは、指で歯が押されることによる上の前歯の前方への移動(出っ歯のことです)
    上顎前突 出っ歯 矯正

     

    そして下の前歯が後ろに移動するころで「開咬(かいこう)」になります。

    開咬 矯正 歯並び

     

    また、吸引圧によって歯が頬っぺたで押されて歯並びが左右から狭くなって

    「交叉咬合(こうさこうごう)」を引き起こします。

    交差咬合 歯並び 矯正

     

    ・咬爪癖

     

    爪を噛む 咬爪癖 歯並び

     

     

    爪を嚙む癖のことです。

    2~3歳ごろから始まり、学童期に増えるとされています。

    歯への影響としては、歯のすり減りや、1~2本の歯の傾斜,位置の異常が生じます。

     

     

    ・咬唇癖


    咬唇癖 下唇噛む 歯並び

    唇を嚙んだり、吸ったりすることをいいます。

    下の唇をかむケースが多いとされています。

    下の唇を嚙んでいる場合は、出っ歯になる傾向があります。

    上の唇の場合はその逆で、下の前歯が前に出てしまうので、受け口になってしまいます。(反対咬合)

    吸指癖と同じく開咬になることもあります。

     

    ・異常嚥下癖

     

    嚥下とは「飲み込む運動」のことをいいます。

    正常な嚥下は、上の歯と下の歯が合わさり、ベロがピッタリうわあごに押し付けられた状態でごっくんとされるのが通常です。

    それに対して異常嚥下癖は、ベロの先を上下の前歯の間に挟んだ状態で、唇をぎゅっと絞り込むように緊張させてごっくんします。

    異常嚥下癖はベロで歯を押すことで、出っ歯や開咬になったり、すきっ歯になることもあります。

    すきっ歯 矯正 歯並び

     

    ・舌突出癖

    下突癖 歯並び 矯正

    ベロを前に出して上下の前歯に挟む癖のことです。
    異常嚥下癖のときのベロの動きを常にしてしまう癖です。
    異常嚥下癖とおなじように、出っ歯、開咬、すきっ歯が見られます。

     

     

    ・口呼吸

    口呼吸 歯並び 矯正

    アレルギー性鼻炎などで鼻が詰まってしまうため、鼻で呼吸ができす、口で呼吸をしてしまう習癖のことです。
    常に口が開いた状態になるので、上の唇の筋肉がゆるくなってしまい、前歯が前に飛び出てしまいます。

    いかがだったでしょうか?
    歯並び、嚙み合わせの原因は遺伝的なものだけではないんです!
    元々きれいな歯並びをしていたとしても、癖が原因で歯並びがガタガタになってしまうんです。

     

    これを機にお子様の癖を意識してみるといいと思いますよ!
    ありがとうございました!!

  • マウスピース矯正

    投稿者:clover

    どうして歯並びが悪くなるの?

     

    まずはじめに不正咬合(歯並びが悪い状態のことです)の要因について、
    皆さんはこんな言葉を聞いたことがあるでしょうか?

    「思考に気をつけなさいそれはいつか言葉になるから
    言葉に気をつけなさいそれはいつか行動になるから
    行動に気をつけなさいそれはいつか習慣になるから
    習慣に気をつけなさいそれはいつか性格になるから
    性格に気をつけなさいそれはいつか運命になるから」

    上記の格言はマザーテレサの言葉だそうです(諸説あり)

    先日セミナーへ参加し発生学と歯並びの関連について学んできました。
    内容としてまとめると上記の名言のようなことが歯並び、
    もとい人間の成長についても同じようなことが言えるということです。

    私たち人間は同じ人種間でも顔面、特に下の顎の位置には個性があります。
    これは他の四足歩行の動物とは比較にならないほど豊かなバリエーションがあるのです。
    受け口の猫とか見たことないですもんね 😀

     

    どうして私たち人間には色々な歯並びの種類があるのでしょうか。

     

    人は進化の過程で四足歩行から二足歩行になったことは広く知られています。
    二足歩行になったことで、手が自由に使えるようになったことで脳が発達しました。
    この脳の発達により成長の垂直化(縦の成長が大きくなった)が進んだともいわれています。
    難しいことは省きますがこの縦の成長がポイントで、
    これにより下顎の位置が四足歩行の時よりも安定しなくなります。
    安定しない下顎の位置はレコードの針がレコード盤の上に位置を決めるように
    上顎と何とか咬める位置を探していきます。

    これを下顎の適応といいます。

    そう、これが人それぞれ歯並び、あごの大きさにバリエーションがあり、また不正咬合の原点といえるのです。
    先の名言と比較し、まとめるとこのようになります。

    四足歩行から二足歩行へ→脳の発達→人の成長の垂直化→下顎の位置が不安定になる→

    下顎を前に出して咬む人もいれば下顎を後ろに下げて咬む人もいる(下顎の適応性)→

    下顎の成長方向やかみ合わせが人それぞれで変わり、バリエーションができる→
    歯列不正の原因

    といった形です。

    私たちの矯正治療はこの下顎の成長方向のコントロールを目的に行っています。
    また、大人の方でも顎の位置の適正化を行っています。

     

     

     

    マウスピース矯正について

     

    ブラケットやワイヤーを使用せずに、透明なマウスピース型の装置を装着して
    歯を動かしていく矯正方法です。
    目立ちにくい、取り外しができるといった特徴があり、手軽に始められることから
    近年日本では需要が高まっています。

    矯正 マウスピース矯正 歯科

     

     

    メリット・デメリットについて

     

    メリット
    ・目立ちにくい

    透明なので周囲の人に気づかれにくいです。
    人前に出るお仕事をされている方にはおすすめです!

    ・取り外しが可能

    ご自身で取り外しができるので、
    普段通りにお食事をすることができます。

    また、歯ブラシやフロスの邪魔にならない為しっかり磨くことができ、
    虫歯や歯周病のリスクを軽減することができます。

    ・金属アレルギーの心配がない

    当院で取り扱っている、
    「クリアコレクト」「インビザライン」
    という種類のマウスピースは、ポリウレタン製(ゴムのような伸縮性を持つプラスチック素材)で金属は含まれていません

     

     

    デメリット

    ・一日20時間以上の装着が必要。

    マウスピース矯正は、マウスピースを装着することによって効果が出ます。

    基本的に食事や歯磨きの時以外は装着していただく必要があります。

    取り外しができるという大きなメリットがありますが、
    患者様の努力により治療効果に差が出てしまうというのがデメリットの一つです。

    ・適応症例に限りがある

    重度の叢生(そうせいと読み、凸凹の歯並びのことです)の場合、
    抜歯が必要な場合、アゴの骨格に問題がある場合などの
    難しい症例には対応ができません。

     

    ~対応できる症例~

    ◎叢生(乱杭歯)

    歯が重なり凸凹になっている歯並びのことです。

    叢生 歯並び 歯科

    ◎上顎前突(出っ歯)

    上の前歯が前方に突出している歯並びのことです。

    上顎前突 矯正 出っ歯

     

    ◎空隙歯列(すきっ歯)

    歯と歯の間に隙間が空いている歯並びのこと。

    すきっ歯 正中離開 前歯の隙間

    ◎開咬(オープンバイト)

    前歯が噛んでいない歯並びのことです。

    開咬 オープンバイト 歯科

    ◎過蓋咬合(ディープバイト)

    咬み合わせが深く、下の前歯がほとんど見えない歯並びのことです。

    過蓋咬合 嚙み合わせ 歯科

    ◎交差咬合(クロスバイト)

    奥歯のかみ合わせが上下反対に噛んでいる歯並びのことです。

    交差咬合 矯正 クロスバイト

     

    治療の流れについて

    ①治療相談

    お顔やお口の中のお写真、歯全体が写るレントゲン写真(パノラマ撮影)をとります。
    その後に歯並びや顔貌を見てどこが気になるのかを一緒に確認させていただきます。

    写真 診断 歯科

    パノラマ レントゲン 歯科

     

    ②検査

     

    模型の型取り、
    レントゲン撮影(セファロ・CT)、
    虫歯や歯周病のチェック

    をして、検査。診断に必要な資料取りをさせていただきます。


    レントゲン セファロ 歯科

    歯科 CT 診断

    ③診断結果の説明

    模型・写真・レントゲン写真を使い、現状や治療内容・期間についてご説明させていただきます。

    ④口腔内スキャナーでの型取り

    口腔内スキャナーを使用し、3Dの型取りを行いマウスピースを作成していきます。

    口腔内スキャナー 診断 マウスピース

    治療開始

    後日出来上がったマウスピースを受け取り、治療が開始されます。

    マウスピースの交換ペースについてや、
    取り扱いの注意事項についてご説明させていただきます

    治療を開始したら定期的に来院していただき、
    こちらでマウスピースの点検や調整をしていきます。

    マウスピース矯正の種類について

    当院では「クリアコレクト」「インビザライン」の二種類を採用しています。

    「クリアコレクト」

    クリアコレクト マウスピース矯正 歯科

    クリアコレクトを提供するメーカーは、
    インプラントシェアNO.1のStraumann(ストローマン社)です。

    他のマウスピースに比べて目立ちにくい
    装着時のフィット感が強い

     

    「インビザライン」



    インビザライン マウスピース矯正 歯科

     

    インビザラインを提供するメーカーは、
    マウスピース型矯正装置のパイオニア企業である
    アメリカのアライン・テクノロジー社です。

    世界シェアNO.1で、適応症例が最も多いことが特徴です。

    インビザラインGo

    インビザラインは歯列全体を対象とした矯正装置に対し、
    インビザラインGoは前歯部を対象にした矯正装置です。

    2つの違いについてですが、

    マウスピースの形状やアタッチメントなどに少し違いはありますが、
    治療方法や効果についてはさほど変わりはありません。

     

    当医院の矯正のホームページ:非抜歯矯正サイト

     

     

    【参考文献】

    ClearCorrect | クリアシンプルFriendly (straumann.com)

    【公式】インビザライン|インビザライン ・ジャパン株式会社 (invisalign.co.jp)

     

  • むし歯をつくる3条件

    投稿者:clover

    こんにちは。歯科医師の新熊志野です。

    むし歯の予防はまずむし歯ができてしまう原因を知るところからはじまります。

    今日は虫歯をつくる条件についてお話ししたいとおもいます。

    むし歯ができる条件は大きく3つと言われています。むし歯はこの3つが重なったときにむし歯が発生します。

    つまりこの3つの条件のうち1つでも満たさなければむし歯にならないということです。

    むし歯菌が増殖している

    歯や歯茎のすみにいるむし歯菌が潜んでいます。むし歯はこの菌が出す酸によって歯を溶かすことによって溶かされて起こります。

    酸によって溶かされるとエナメル質、エナメル質の下にある象牙質、その下にある歯髄、神経まで菌によって侵されてしまいます。こうなってしまうとどんどんむし歯がひどくなってしまいます。

    このむし歯菌がなければむし歯にはなりません。

    しかしお口の中に必ずむし歯菌は存在します。どんなに丁寧に歯磨きをしても、歯科医院できれいにしてもむし歯菌をゼロにすることは残念ながら不可能です。

    ②糖質(栄養)がある

    むし歯菌が一番好きな栄養は糖分です。甘いお菓子だけでなくご飯やパンなどの炭水化物、糖質の多い食べ物も好きです。

    糖質が歯の隙間に残っているとむし歯菌はそれをエサにどんどん増殖してしまいます。

    しかし、糖質はさまざまな食べ物に含まれています。全く食べないと栄養が足りません。どんなに制限してもお口の中に糖質が残ります。

    ③むし歯菌が増殖しやすい環境である

    むし歯菌は人の体温くらいで湿った場所で快適な環境です。

    お口の中はいつも唾液で湿っています。むし歯菌にとっておくの中は快適な環境です。

    さらに空気に触れないような狭い環境が大好きです。歯並びが悪かったり、小さなむし歯ができて少し穴が空いていたりするとむし歯菌の快適な棲家になってしまいます。

    つまりお口の中はむし歯菌にとって快適な増殖場所なのです。

    そしてこの条件は完全に排除することは難しいです。

    したがってむし歯や歯周病の予防は毎日継続していかなければならない、その他には簡単な方法はないということです。

    むし歯は、むし歯菌が繁殖してバイオフィルムとよばれるヌルヌルした膜をつくりその中で歯を溶かす酸を出すことで発生します。むし歯菌がバイオフィルムという状態になるまで48時間ほどと言われています。

    バイオフィルムという棲家の中でむし歯菌が出す酸に歯の表面がさらされ続けているとエナメル質が溶かされて小さな穴が開いてきます。

    ここまでにかかる期間は約2週間と言われています。

    ヌルヌルのバイオフィルムは歯の平らなところならしっかり磨けばとれますが、隙間の部分では歯ブラシが届いたとしても簡単にとることはできません。

    2週間たってしまうと磨き残しのバイオフィルムで虫歯菌が増殖し続けます。 

    したがって大切なのはむし歯菌にバイオフィルムを作らせないということです。

    バイオフィルムは丸2日でできてしまうためやはり最低でも一日一回は磨きましょう。

    バイオフィルムは歯がむし歯になるのを自ら防ぐ、再石灰化を邪魔するものでもあります。

    お口の中で脱灰→再石灰化の繰り返しを維持できていれば虫歯にはなりません。そのため毎日の歯磨きを必要です。

    歯磨きを一日おき、二日おきになってしまうとむし歯菌は部分的に増殖してバイオフィルムの膜をつくります。

    これはむし歯菌を守る膜になってしまい、唾液がもつむし歯予防の機能が防がれてしまいます。そうなると再石灰化は起こらず脱灰のみが繰り返され、むし歯になってしまいます。

    再石灰化を促すためにもバイオフィルムをつくらないようにすることはとても大切です。

  • 矯正、インプラントでも負担金がでる!? ~医療費控除について~

    投稿者:clover

    こんにちは、初めまして
    登戸グリーン歯科、歯科医師の猪股です 🙂

    皆様は歯科矯正、インプラント、セラミッククラウンなどの自費診療についてどうお考えでしょうか??

    保険診療と比較して自由度が高く、より良い治療であることに違いはないのですが、「金額が高い」「保険が効かない」など、やはりお金の面がネックとなり、あと一歩が踏み出せない方もいらっしゃると思います。

    しかし、自費診療でも国から治療費の一部が返ってくる制度があるのです!!

    それが…

    医療費控除です!!!

    …既に知っていたという方は申し訳ありません…(汗)

    で、医療費控除がどういったものかというと

    『1年間にかかった医療費(保険、自費も含めて!)が10万円を超えた場合、超えた額の一部が所得控除される』
    というものです。

    簡単に言うと、現在お支払いしている所得税と住民税から治療費の一部が戻って来るんです!!(節税になります!!)

    「自分は所得税も住民税も払ってないから当てはまらないじゃん…」という方、安心してください!ご家族の方が支払っていれば対象となります。お父さんやお母さん、パートナーの方に相談してみましょう~

     

    でで、実際に税金がいくら返ってくるのか気になりますよね? 😯
    順を追って説明させていただきますッ 😀

    こちらは年収に対する所得税の税率を表にしたものです↓

    ↑この表を参考に計算していきます。

    今回は『所得400万円の人で1年間に治療費(自費を含めた)が80万円かかった場合』を例にさせていただきます。

    所得が400万円の人の場合だと…

    ↑表ではこちらに当てはまりますねっ(赤丸のところです)

    この表の『税率20%』を覚えておいてください。
    今回かかった治療費が80万円なので、

    80万円(治療費)-10万円=70万円
    (-10万円はどの条件でも変わりません。)
    この70万円20%の税率を掛け算すると…

    70万円×0.2(税率20%)=14万円

    つまりお支払いしている所得税から14万円が戻ってきます!!

    それに加えて住民税からもお金が戻ってきます。
    住民税は一律で10%なので、

    70万円×0.1(10%)=7万円

    住民税からは7万円が返ってくることになります~ 😮 

    なので14万円7万円で合わせて21万円が返ってくることになりますね!!

    この制度はありがたいです!!

    ちなみにご家族との合算もできます!
    ご兄弟で矯正される方などは是非活用されると良いと思います。
    歯科だけでなく、他の医療機関でも治療費も対象となりますからね!!(対象とならないものもあるので注意!!)

    そして、どのようにして申し込むかというと

    ①医療機関の領収書やレシートを保管(健康保険組合などの医療費通知がある方はそちらも保管してください)
    ☆領収書、レシート等は5年間の保存義務があります!!

    ②医療費控除の明細書を作成
    領収書、レシート等をもとに『医療費控除の明細書』を作成します!
    ☆『医療費控除の明細書』は国税庁のホームページからダウンロードできます。

    ③税務署に提出
    作成した『医療費控除の明細書』は『確定申告』と一緒に提出します。
    ☆領収書、レシート等は添付しない

    これで終わりになります~ 🙂
    お疲れ様でした(涙)

    いかがだったでしょうか?

    ざっくり簡単にでしたが今回は医療控除について説明させていただきました!

    気になる方は是非、登戸グリーン歯科にお越しください~
    ご相談だけでも是非、ご来院ください~

    ありがとうございました♪